目黒エリア情報紙ターミナル夏号の裏表紙を担当しました。
畑や道端などで見られる小さな青い花をつける一年草の露草。その花の色は露草色、または月草色と呼ばれています。青い花の汁を摺り付けて染める染め色は、色が落ちやすいので、逆にその特性をいかして現在でも染絵の下絵に描くのに用いられているとか。露草の花は朝咲き、夕方にはしぼむことからも〈はかなさ〉の象徴ともなり、〈うつろう〉〈消える〉の枕詞にもなっています。“朝咲き 夕べは消ぬる 月草の 消ぬるべき恋も 我はするかも”など、万葉人は、はかない恋心を詠んでいます。露草の花言葉の一つには〈セレナーデ〉があり、想いをつのらせる切なさ溢れる色です。
古布コラージュ・アーティスト 住川 信子
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