目黒エリア情報紙ターミナル秋号の裏表紙を担当しました。
日本の伝統色の1つ「朱」色。黄味おびた赤色で、もとは鉱石の辰砂から採れる天然の顔料で貴重品。五行説で「朱」は南の方角を示し、南の方角を守る神が「朱雀」、平城京・平安京の南門を 朱雀門と言った。古くから魔除けや不老長寿の色とも言われ、縄文土器や奈良明日香村のキトラ古墳の着色、鳥居や橋の欄干などにも使われ、伏見稲荷の朱色の鳥居は有名。中国では天子から門を朱色に塗ることを許された家を朱家と言ったそうだが、東大の赤門も、もとは加賀前田藩上屋敷の門だったとか。今でも公文書には御朱印が押されるが、格式と権威、雅である色で、藍のジャ バニーズブルーに対し、ジャパニーズレッドと呼ばれている。 古布コラージュ・アーティスト 住川 信子