目黒エリア情報紙ターミナル夏号の裏表紙を担当しました。
古布コラージュ「和色―利休鼠」
和色の名前には、人名が付くものが多くある。その中でも特に有名なのが「利休鼠」色。茶人、千利休が好んだであろう、品のいい緑色がかった鼠色だ。「利休鼠」色が一般的によく知られているのは北原白秋が作詞した「城ヶ島の雨」の歌詞にも出てくるからかもしれない。「雨が降る降る 城ヶ島の磯に〜」の次は「利休鼠色の雨が降る〜」と「鼠色の雨が降る〜」では、城ヶ島の風景も一変する。日本の色は本来、赤・青・黄色などの単純ではない。色言葉で文化までも表現する。鼠色一つからでも、凛とした利休の宇宙感まで連想させる奥の深さを秘めている。
古布コラージュ・アーティスト住川 信子
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