松葉色は文字通り松の葉のような深い緑色。松は古来から親しまれてきた樹木で、和歌や俳句などの文学のほか、装飾や文様などにも多く見られます。“マツ”の語源は、冬でも枯れない常緑樹であることから、神が宿るのを待つ木、あるいは祀る・祭るなど、不老長寿の象徴としての意味があると言われています。お正月の門松や松竹梅、老松を描いた能舞台の装飾などからも、お目出たい生命力溢れるものとして時代を超えて親しまれてきました。老松色・千歳色・常盤色…松葉の緑はどれも「吉色」です。
古布コラージュ・アーティスト 住川 信子
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