桃は中国では邪気をはらう力があるとされていましたが、日本でも奈良時代、都を守る兵士は桃染めの衣を着ていたとか。
しかし、その色は桃色ではなく黄褐色だったようです。
桃色という言葉が使われ始めたのは室町時代、紅花を用いて染めたピンク、桃色のイメージは、華やかで生命力溢れ、春爛漫。
桃の花が咲く頃の桃の節句も、子どもたちの元気な成長を願ってのことと納得します。
良寛の“この里の 桃の盛りに 来てみれば 流れに映る 花のくれない”の句は、
里はもちろん川まで桃色になった景色、これぞ春の“桃染め”のワールドです!
◆古布コラージュ・アーティスト 住川 信子
公式サイト http://www.sumikawa-nobuko.com/