目黒エリア情報紙ターミナル冬号の裏表紙を担当しました。
昔、山葡萄は「えびかずら」と呼ばれていたことから、山葡萄の実の熟したような赤紫色を「葡萄色」と呼んだ。薄めの赤紫か ら濃いめの色まで、その色調は幅広い。平安時代には貴族の女性 に好まれ、源氏物語や紫式部日記にも「葡萄染め」という言葉が 多く出てくる。枕草子で清少納言は「めでたきもの」の中に「二 藍や葡萄色」の布の切れ端を本の間などから見つけたとき…と書 いている。皇室では今でも内親王が5歳になると「葡萄色」の袴 を着る「着袴の儀」が行われている。近年「えびいろ」というと 濃い茶系の「海老色」と混同するので「葡萄色」を「ぶどう色」 と呼ぶことが多くなってきた。
古布コラージュ・アーティスト 住川 信子