古布コラージュ「和色 ― 瓶覗」

目黒エリア情報紙ターミナル夏号の裏表紙を担当しました。
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藍の液に浸した程度に染めた、白に近い青色が「瓶覗」。名前の由来は瓶に張られた水に映った青空の色とか瓶の中を覗いた時の水の色とも言われているが、いずれにしても遊び心のある色名で、人の動作が色名になるのは珍しい。江戸時代に登場した色名と言われているが、浅い藍染めは安価なため庶民に親しまれた。広重の浮世絵にも出てきそうな、滑稽味溢れる人物が、大きな瓶を覗き込んでいる姿が目に浮かぶ。「お富さん」や「切られ与三」で有名な歌舞伎『与話情浮名横櫛』のセリフにも「瓶覗き」が出てくるが、洒落を好む江戸庶民らしい、想像力溢れる色名である。

古布コラージュ・アーティスト 住川 信子